【比較】ハイパーマットスリーブ3種類(プレミアム・ストロング・通常)の違いを徹底検証
無地スリーブの定番と言えば、KMCのカードバリアーハイパーマットスリーブ。無地スリーブが80枚入りで500円前後と価格の安さが魅力です。
そんなハイパーマットスリーブには『ハイパーマットプレミアム』と『ハイパーストロング』という上位モデルがあります。スリーブ売り場などで隣に置いてあって、気になっている人も多いはず。
ただ、正直なところ、どこまで差があるのか分からないので、いつもより値段が高いスリーブに手が出しづらいという人もいると思います。
そこで今回は3種類の違いをハッキリさせるために、ハイパーマット・ハイパーマットプレミアム・ハイパーストロングを徹底比較しました。
比較項目は、透明度・裂けにくさ・デッキの崩れにくさ・シャッフル感など全9項目です。今回の検証記事で3種類の違いが明確に分かるので、ハイパーマットプレミアム・ハイパーストロングを買うか迷っている方はぜひ最後まで読んでみてください。
▼ハイパーマットスリーブ
▼ハイパーマットプレミアム
▼ハイパーストロング
また、その他の無地スリーブも知りたい方は『無地スリーブのおすすめランキング』もチェックしてみてください。
【結論】おすすめはハイパーマットプレミアム
早速ですが、結果だけ知りたい方のために、今回のハイパーマットスリーブ3種類の比較表を先にまとめてしまいます。
比較結果
ノーマル | プレミアム | ストロング | |
画像 | |||
透明度 | 〇 | △ | 〇 |
硬さ | 〇 | 〇 | ◎ |
裂けにくさ | △ | × | 〇 |
傷のつきにくさ | 〇 | ◎ | 〇 |
指紋の付きにくさ | △ | ◎ | △ |
重さ | 普通 | 普通 | 重い(約1.2倍) |
デッキの崩れにくさ | 〇 | △ | ◎ |
シャッフルしやすさ | △ | ◎ | × |
個人的なおすすめは、横入れシャッフルがスムーズにできる『ハイパーマットプレミアム』です。
詳しい理由は、記事後半の【まとめ】ハイパーマットスリーブのおすすめは?をご覧ください。
ハイパーマットスリーブ3種類の特徴
まずは、「ハイパーマットプレミアムやハイパーストロングってどんなスリーブ?」という方に向けて、各スリーブの特徴から紹介します。
A. ハイパーマットスリーブ
サイズ | 66×91㎜ |
枚数 | 80枚 |
クリア面の厚み | 0.1㎜ |
カラー面の厚み | 0.12㎜ |
加工 | 裏面:エンボス加工 |
色の種類 | 7色 |
製造 | 日本 |
この3種類の中で一番最初に発売されたのが『ハイパーマットスリーブ』です。(今回の記事では、スリーブ名が紛らわしいので、便宜上「ノーマル」と記載している箇所があります)
ハイパーマットスリーブの裏面はエンボス加工されているので、凹凸があってザラザラとした手触りです。
他の2種類(プレミアム・ストロング)にも同じようにエンボス加工が施されています。
ハイパーマットスリーブについては『ハイパーマットスリーブの性能を徹底紹介』の記事でもまとめています。
B. ハイパーマットプレミアム
サイズ | 66×91㎜ |
枚数 | 80枚 |
クリア面の厚み | 0.1㎜ |
カラー面の厚み | 0.12㎜ |
加工 | 表面:マット加工 裏面:エンボス加工 |
色の種類 | 1色 |
製造 | 日本 |
次に、ハイパーマットスリーブのプレミアムタイプとして登場したのが『 ハイパーマットプレミアム』です。
特徴は、クリア面がマット仕様(艶消し)になっていて、光を反射しづらいところ。
部屋の電気をつけて、プレミアムとノーマルを比べた写真がこちら↓
ノーマルは光を反射するので、見る位置によってはカード内容が見えないことがありますが、プレミアムは反射しづらいのでどの方向からでもカード内容が分かります。ライトが当たる環境やリモートプレイでも視認しやすいのが良いところです。
また、クリア面がサラサラとした手触りで気持ちよく、さすがはプレミアムといった感触です。
C. ハイパーストロング
サイズ | 66×91㎜ |
枚数 | 80枚 |
クリア面の厚み | 0.12㎜ |
カラー面の厚み | 0.14㎜ |
加工 | 表面:クリア面 裏面:エンボス加工 |
色の種類 | 1色 |
製造 | 日本 |
そして、この3種類の中で最も新しいのが2020年9月に発売した『カードバリアー ハイパーストロング』です。
一番の特徴は厚みです。「クリア面0.12㎜・カラー面0.14㎜」と他の2種類よりも各面が0.2㎜厚くなっています。(他はクリア面0.10㎜、カラー面0.12㎜)
この厚みがあることで他のスリーブよりも重いので、山札が崩れにくいのが良いところです。(記事後半で検証しています)
ハイパーマットスリーブ3種類を『比較』
ここからは、ハイパーマットスリーブ3種類(ノーマル・プレミアム・ストロング)の性能を比較していきます。
検証した項目は、以下の9点です。
- 透明度
- 硬さ
- エンボス加工
- 側面の裂けにくさ
- 傷のつきにくさ
- 指紋の付きにくさ
- 重さ
- デッキの崩れにくさ
- シャッフルのしやすさ
①透明度
ハイパーマットスリーブ3種類(ノーマル・プレミアム・ストロング)にポケカを入れて、透明度をチェックしてみました。
透明度については、ノーマルとストロングはクリアですが、ハイパーマットプレミアムがマット仕様になっているので、やや白っぽく見えます。(写真では分かりづらいですが、一応掲載)
特にフォイル(キラキラ加工)が目立たないのが残念ですが、非光沢のマット仕様なら仕方のないことです。(ほかのマットタイプも同様です)
【結果】透明度
ハイパーマット&ストロング>プレミアム
②硬さ
片方の手で2種類のスリーブをつまむようにして持ち、もう片方の手で膨らんだ部分をトントンと叩くことで、ハイパーマットスリーブの硬さを比較しました。(2種類のスリーブの形を同じにするのが大事)
ハイパーマットやハイパーマットプレミアムの硬さはまずまず硬い方で、KATANAスリーブ・ドラゴンシールドスリーブ・KINGスリーブと同程度でした。
それら以上に硬いのは、ハイパーストロングでした。様々なスリーブと比較してみましたが、無地スリーブの中では圧倒的に硬いです。ハイパーマットシリーズの中でも、特に角折れに強いスリーブと言えます。
【結果】硬さ
ストロング>ハイパーマット&プレミアム
③エンボス加工
裏面のエンボス加工は、3種類でそこまではっきりとした差はありません。
ハイパーマットシリーズのエンボス加工は、他のメーカーのエンボススリーブと比べると凹凸が粗めでザラザラ感が強い印象です。
【結果】エンボス加工の凹凸感
④側面の裂けにくさ
無地スリーブの側面を引っ張って、裂けにくさをチェックしました。
側面の裂けにくさは個体差もあるので、無地スリーブを無作為に3枚ずつ取り出して、1枚につき両側面を引っ張って、1種類につき6回検証しています。
ハイパーマットスリーブ3種類の側面を6回引っ張った結果がこちら。
ノーマル | プレミアム | ストロング | |
強い力でも 全く裂けない | 0回 | 0回 | 0回 |
強い力で なんとか裂けた | 0回 | 0回 | 0回 |
中程度の力で 裂けた | 3回 | 0回 | 5回 |
軽い力で 裂けた | 3回 | 6回 | 1回 |
特に裂けやすかったのが、ハイパーマットプレミアムでした。軽い力で引っ張っただけで簡単に裂けてしまいます。これまでいろんなスリーブで試しましたが、マット加工されたスリーブはたいてい裂けやすいので、これはマットスリーブの宿命とも言えます。
3種類の中で裂けにくかったのはハイパーストロングでしたが、他の無地スリーブと比べるとハイパーマットシリーズは裂けやすい部類です。他社製だとKATANAスリーブやUltraProイクリプススリーブの方が圧倒的に裂けにくいです。
【結果】裂けにくさ
ストロング>ハイパーマット>プレミアム
⑤傷のつきにくさ
次に、スリーブ表面を爪で引っかいて、どのくらい傷が残るかを比較しました。
ノーマルもストロングも傷には強い方で、力いっぱい何度も引っかいても少し傷が残る程度です。
ただ、それ以上にキズに強いのが『ハイパーマットプレミアム』でした。どれだけ引っ掻いてもほとんど傷が残りません。
傷のつきにくさは、ハイパーマットプレミアムがダントツの一番です。
【結果】傷のつきにくさ
プレミアム>ハイパーマット&ストロング
⑥指紋の付きにくさ
スリーブは脂っぽい手で触っていると、指紋が目立ってしまうことがあります。
スリーブに指紋の付きにくさを比べるために、親指にサラダ油を薄く塗って、指紋の付きやすさを比較してみました。
今回は写真だと差が全く分からなかったので、比較写真はなしです。
結論だけ言うと、指紋が全然目立たないのが『ハイパーマットプレミアム』でした。ノーマルとストロングは同程度に指紋・汚れが目立ちます。
【結果】指紋のつきにくさ
プレミアム>ハイパーマット&ストロング
⑦重さ
次に、ハイパーマットシリーズ3種類の重量を測定しました。
各スリーブを40枚ずつ軽量した結果がこちら。
ノーマルとプレミアムは40枚で「49g」でしたが、ストロングは40枚で「58g」でした。
ハイパーストロングは厚みがある分、他の2種類と比べて約1.2倍の重み。
実際にデッキをテーブルに置いた時にも重みがあって、重厚感を感じられます。
【結果】重さ
ストロング>ハイパーマット&プレミアム
⑧デッキの崩れにくさ
板の上に様々な無地スリーブを30枚ずつ重ねて置き、板を軽く揺らして、デッキの崩れにくさを比較してみました。
先ほど重量を調べた通り、ハイパーストロングは他のスリーブよりも重いので、デッキから滑り落ちづらくなっています。他社の無地スリーブと比べてもこれだけ明らかに違うので、デッキの崩れにくさがハイパーストロングの一番の強みだと思います。
また、ハイパーストロングほどではないものの、ハイパーマットもデッキ崩れしにくい方です(KATANAスリーブと同等)。
一方で、ハイパーマットプレミアムはかなりデッキ崩れしやすいです。表面のサラサラなマット仕様で滑りやすくなっていると思います。
【結果】滑りにくさ
ストロング>ハイパーマット>プレミアム
⑨シャッフルのしやすさ
僕が横入れシャッフルしやすいと思ったスリーブ順に並べると以下の通りです。
【結果】横入れシャッフルのしやすさ
プレミアム>ハイパーマット>ストロング
おそらく10人が試したら10人がこの結果になると思うくらい、明らかな差がありました。
まず、一番シャッフルしやすいのが、ハイパーマットプレミアムです。表面がマット加工で滑らかなので、カードがシャシャシャっとスムーズに入っていきます。
ハイパーマットスリーブは横入れシャッフル時に少し引っかかりを感じることがあり、少し押し込む力が必要です。
そして、ハイパーストロングはさらに引っかかりやすくて、ギスギスする感じ。カードをグッと押し込まないとまとまりません。ハッキリ言ってしまうと、無地スリーブの中では最悪のシャッフル感でした…。
【まとめ】ハイパーマットスリーブのおすすめは?
以上が、ハイパーマットシリーズの徹底比較でした。
今回の結果をもとに、ハイパーマットシリーズのおすすめを紹介します。
おすすめはハイパーマットプレミアム
今回の比較検証から、ハイパーマットシリーズで一番おすすめできるのは『ハイパーマットプレミアム』です。
指紋などの汚れが目立たない・傷がつきにくい・光の反射が抑えられるといったメリットもありますが、一番のお気に入りポイントは横入れシャッフルのやりやすさです。ハイパーマットと比べると、明らかにシャッフルがスムーズにできます。
一方で、欠点を挙げると、一番気になるのが側面の裂けやすさです。様々な無地スリーブを比較してみましたが、裂けやすさはドラゴンシールドのマットタイプとの2強でした。普段から側面が裂けやすいという方には向いていないと思います。
ただ、雑にシャッフルしない・丁寧にカードを入れるなどに気を付けていればそこまで頻繁に裂けることはありません。また、高級無地スリーブと値段を比べると全然安い方なので、裂けても買い替えればOKと割り切るのがいいと思います。
一方で、『ハイパーストロング』は硬さや山札の崩れにくさが魅力ですが、どうしてもシャッフルのやりづらさが気になります…。あまりにギスギスしたシャッフル感なので、自分には合いませんでした。
ハイパーマットスリーブは、プレミアムやストロングのような尖った部分がないスタンダードなスリーブです。他と比べると平均的なので強みがないとも言えますが、一番の魅力は500程度で買えるという値段の安さです。
ただ、プレミアムもハイパーマットの値段より100円高いくらいなので、僕なら断然扱いやすい『ハイパーマットプレミアム』を選びます。
最後に
以上が、ハイパーマットスリーブ3種類の徹底比較でした。
今回は、無地スリーブで有名なハイパーマットシリーズの違いを知りたい方に向けて、ハイパーマット3種類の性能を比較しました。プレミアムもストロングもハッキリとした特徴があるスリーブです。
3種類の中ではハイパーマットプレミアムが好みですが、ハイパーマットシリーズに限定しなければ、僕が気に入っている無地スリーブは『KATANAスリーブ』と『UltraProイクリプススリーブ』です。
価格は高いですが、透明度・透けにくさ・裂けにくさ・シャッフルのしやすさが魅力です。
これらの無地スリーブについても知りたいという方は、別記事の『無地スリーブのおすすめランキング』もぜひチェックしてみてください。
ハイパーマットスリーブ
ハイパーマットプレミアム
ハイパーストロング
▼無地スリーブのおすすめランキング
【一覧表】他の無地スリーブの評価一覧
他の無地スリーブの個人的評価を一覧表にしてまとめました。
この一覧表の詳細は、別記事の『無地スリーブのおすすめランキング』をご覧ください。
スクロールできます
画像 | スリーブ名 | 透明度 | 硬さ | 裂けにくさ | 接着部分 の処理 | シャッフル | デッキの 崩れにくさ |
【1位】イチオシ KATANAスリーブ 66×91㎜ / 100枚 | 4.0 | 4.0 | 5.0 | 5.0 | 4.5 | 4.5 | |
【2位】光沢アップ イクリプス グロススリーブ 66×91㎜ / 100枚 | 5.0 | 3.0 | 3.5 | 4.5 | 4.5 | 4.5 | |
【3位】マット№1 イクリプス マットスリーブ 66×91㎜ / 100枚 | 2.0 | 2.5 | 4.0 | 4.5 | 5.0 | 3.0 | |
【4位】 ドラゴンシールドスリーブ デュアルマット 66×92㎜ / 100枚 | 5.0 | 4.5 | 2.5 | 3.0 | 5.0 | 3.5 | |
【5位】 ザラザラマットスリーブPro 66×91㎜ / 80枚 | 1.5 | 3.5 | 2.0 | 2.0 | 4.5 | 1.5 | |
画像 | スリーブ名 | 透明度 | 硬さ | 裂けにくさ | 接着部分の処理 | 空気の抜けやすさ | デッキの 崩れにくさ |
【6位】 KINGスリーブ 66×91㎜ / 80枚 | 5.0 | 4.0 | 3.0 | 2.5 | 4.0 | 2.0 | |
【7位】 ドラゴンシールドスリーブ マットタイプ 66×92㎜ / 100枚 | 5.0 | 4.0 | 1.0 | 2.5 | 4.5 | 4.0 | |
【8位】 ハイパーマットプレミアム 66×91㎜ / 80枚 | 1.0 | 4.0 | 1.0 | 3.5 | 3.5 | 2.5 | |
【9位】コスパ最強 ハイパーマットスリーブ 66×91㎜/ 80枚 | 4.0 | 4.0 | 2.0 | 3.5 | 3.0 | 4.5 | |
【10位】 SUPREME UXスリーブ 66×91㎜ / 80枚 | 4.0 | 1.5 | 5.0 | 5.0 | 2.5 | 2.5 | |
画像 | スリーブ名 | 透明度 | 硬さ | 裂けにくさ | 接着部分の処理 | 空気の抜けやすさ | デッキの 崩れにくさ |
【11位】 ハイパーストロング 66×91㎜ / 80枚 | 3.5 | 5.0 | 1.5 | 3.5 | 1.5 | 5.0 |
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